【最終更新日:2020/05/08】

【過去記事】脊柱管狭窄症の症状について

>>【最新】自分の足でスタスタ歩こう。千里丘で脊柱管狭窄症を克服する

脊柱管狭窄症の症状を知ろう

脊柱管狭窄症の症状は神経痛が多いです。炎症痛とは明らかに違います。

炎症痛は炎症反応が起こっている限り何をしようと症状は残ります。ズキズキとした痛みです。

脊柱管狭窄症の神経痛は痛みが出る時と出ない時がはっきりしています。条件を満たせば痛みは一瞬で現れ、条件を満たさなければ痛みは消えていきます。

本当に綺麗さっぱり痛みや痺れが消えます

でも、治った訳ではありません。ただ圧迫障害が取れたので消えただけです。

背筋を伸ばせなくなる、曲げると楽

脊柱管狭窄症の代表的な症状は

  • 腰を反れない
  • 長距離を歩けない

この二点に集約されます。

この二点が合わさって実生活上で起こるのが「間欠跛行」と呼ばれる歩行障害です。とにかく歩けない。歩くと段々と痺れがやってくる。

少し休むと楽になるのは「背中を丸めて休むと」の話です。立ち止まって休んでも背中を丸めない限り回復はしません。

これは「狭窄している部分を広げてあげる」動作を取る事で回復するという事です。

自転車にも乗れない

歩けないなら「乗り物」があると考える人が多いです。でも実際はそううまくはいきません。脊柱管狭窄症の症状が出たからこそ見えてくることが沢山あります。

まず自転車に乗ろうとしても「ヨイショ」の動きができません。サドルにまたがる瞬間に背中を反る動きがある為に激痛が走ります。

それを防ぐ為にペダルに片足を引っかけて助走をつけ、跨らない形で乗る「ママ乗り」をする事になりますが、降りる瞬間にどうしても背中を反る動作が入ってしまい悶絶します。

何より漕ぐ時に背中を丸めて漕ぐのは実はかなり難しいのです。

車すら辛い

車はもう乗るのが大変です。背中を反らずに乗るのがどれだけ大変か。運転なんて背筋を曲げてするのはまず不可能です。

ちょっとした路面の衝撃すら脊椎に直撃します。「車ってこんなに振動を拾う物なんだ」とその時になって気付く事ができる程です。

そして降りるのもまた辛い。とにかく辛いことだらけです。

日常には想像以上に「背中を反る」が紛れ込んでいる

ヘルニアの神経痛もそうですが、私達の生活動作の「たった一つ」をNGとしただけでも生活はあっという間に壊れます。

  • 「え?この動作もできないの?」
  • 「え?この動作でもこの筋肉使っていたの?」

と「今まで知らなかった身体の事」を沢山思い知らされます。

なってしまったものは仕方が無いですから、逆に「今の自分」にしか気付けない事・学べない事を吸収してしまいましょう。

脊柱管狭窄症は2~3日で治る疾患ではありませんのでジタバタしても仕方ないのです。

脊柱管狭窄症の痛みについて

脊柱管狭窄症の症状は神経痛と呼ばれていますが、それがどのようなメカニズムで起こっているのかはまだ見えていない部分が多いです。

ですので「炎症痛」と「神経痛」といった大雑把な痛みの区別だけ覚えておいてください。

損傷痛(炎症痛)ではなく圧迫痛(神経痛)と考えるとわかりやすい

私達は「痛み=炎症痛」というイメージがあるのですが、それが神経痛の理解を大きく妨げています。

痛みは非常に細かく分かれると思うのですが、とりあえず「炎症痛」と「神経痛」の二種類だけ覚えておけば大抵は理解ができるはずです。

ちなみに脊柱管狭窄症の痛みは主に「脊髄中枢の圧迫痛」と考えられています。

 

圧迫は血流障害を引き起こす

神経圧迫による痛みは筋肉が原因であることが殆どです。筋肉が固く収縮してしまう事で下を走る神経を圧迫してしまうケースです。

  • 梨状筋症候群:梨状筋が坐骨神経を圧迫
  • 胸郭出口症候群:胸郭出口で上腕に至る神経が圧迫
  • 上殿皮神経障害:上殿神経が筋肉に圧迫される

これらは例外なく筋肉の緊張・収縮が原因となって起こるものですが、実は同時に血流障害を起こします。つまり「筋肉による神経圧迫が原因」なのか「筋肉の拘縮によって起こる神経の血流障害が原因」なのか判断が難しいです。

どっちも同時に起こっているので「両方が原因」という判断が一番適切なのかもしれません。

これは脊柱管狭窄症の症状に関しても同様の事が言えます。間欠跛行は「脊柱管狭窄」による神経圧迫が原因なのか、神経圧迫による血流障害が原因なのか。

明確な線引きをしたデータをまだ見たことがありません。

壮絶な神経痛を経験した院長としては「血流障害の様な気もするなぁ」という感じです。ですが今一つ確証を持ちきれません。

ですが脊柱管狭窄症の処方で出る薬がある時を境に「痛み止め」から「血液サラサラ」へと一気に流れが変わったのは医学界は「血流障害」と判断をしたからなのかなとも思います。

狭窄部位を流れやすくしたい、という目的での処方なら話はまた別になりますけど・・・・

現時点ではまだ見えない部分が多過ぎるのが脊柱管狭窄症の痛みの原因です。

return top