【最終更新日:2020/05/05】

【過去記事】吹田市千里丘:腰痛、ギックリ腰でお悩みの皆様へ

吹田市千里丘で腰痛、ギックリ腰、腰痛症といった「腰」に関する症状でお悩みの方へ。

腰痛は生活に著しい影響を与える厄介な症状です。寝起きに腰が痛いと朝から元気が今一つ出てきません。

  1. 寝起きの腰が痛い
  2. 寝起きに腰が伸びない
  3. 寝起きに腰が曲がらない
  4. 腰が何だかグラグラする
  5. 洗面台に屈めない
  6. お風呂場でイスに座るのが辛い
  7. お風呂場でイスに座ると立つのが辛い
  8. 台所でお皿洗いする姿勢がもう辛い

腰が痛いと色々な場面で効率よく生活する事が妨げられます。こんな毎日を過ごしていると腰はまだ何とかなったとしても「気持ちが滅入る」という事で生活に張りも出てきません。

腰に違和感を感じている状態は精神衛生上も決して良くないのです。

ですがご安心ください。

腰痛、ぎっくり腰はヘルニアや坐骨神経痛などの神経痛症状に比べると自宅で改善しやすい症状です。例え症状が激しかったとしても、1日あたりの回復度合いが大きいので短期間で元気を取り戻せます。

腰痛やぎっくり腰が起こる事にショックを受けるよりも、起こった腰の異常に対して適切な判断ができるように経験値を高めていきましょう。

そうすれば「問題ないレベルの腰痛」なのか「至急の対応が必要な腰痛」なのかを自分で判断できるようになりますよ!

先に結論から

腰痛やギックリ腰を改善したい、楽にしたい。理屈よりも「何をすべきかを知りたい」という方の為に先に結論から入ります。

  1. 腰に問題を抱えている人は「腹圧」が抜けています
  2. 「腹圧」を取り戻すことから始めてください。
  3. 「腹圧」を強化する必要はありません。「回復」させる事が目的です。
  4. それで腰痛、ぎっくり腰は改善されていきます。少なくとも日常生活に支障は出ないレベルに戻れます。

>>「腹圧」を回復させる4つの基本法はこちら

目次

腰痛やギックリ腰は何故起こるのか?

腰痛が起こるのは殆どが「小さな負担の積み重ね」が原因

臨床で見る限り、慢性腰痛を抱えている人の多くは「腰に大きな負担」を抱える生活はしていません。

その代わり「小さな負担」を「日常的に腰に強いる環境」で生活をしているケースが殆どです。

  1. デスクワーク ※会社員
  2. 踵のある靴を履いての立ち仕事 ※販売業
  3. 「人の目を意識する」仕事 ※モデル、CAなど
  4. 肥満体系 ※体重は常にかかる負荷
  5. 運動不足 ※筋肉がリストラされていく

慢性化した腰痛で来院される患者様の話を伺うと、必ずどれかに該当しています。

つまり生活の中で腰に「緩い負担」を掛け続ける事によって腰が徐々に悲鳴をあげだしている状態にある訳です。このまま進めばヘルニアや脊柱管狭窄症、腰椎すべり症といった症状、疾患を招くリスクがありますが、まだ簡単に引き返す事ができる状況とも言えます。

身体が何とか踏ん張っている状態だと考えてください。

慢性腰痛は「耐えられるけど嫌」という微妙な状態

日本人が抱える腰痛は「痛くて耐えられない」というレベルのものは少なく、殆どが

  1. 「腰が痛くて集中できない」
  2. 「腰が痛くて座り続けられない」
  3. 「座っていると腰が固まってしまう」
  4. 「腰に違和感が残るから気になる」
  5. 「朝、腰が伸びなくてササっと動けない」
  6. 「力を入れると痛い、重いものが持てない」

といった「腰のせいで1手間かかってしまう」という効率性に響く腰痛です。

ですので症状としては比較的軽症といえます。

ただ「この違和感、痛みがあるとないとでは大違い」であることが厄介なのです。

  1. マメに姿勢を変えないと辛い
  2. どうしても意識が腰に行ってしまう

とにかく「気になる」のが非常に困ったところです。また普段は余り気にならなくてもいざという時に「ピキッ」と腰に電気が走るというのはストレスにもなります。

「ああ、これができないのか」

と気持ちが沈んでしまうのも慢性腰痛の特徴です。

「ギックリ腰」は大きな「きっかけ」で一気に限界を超えて起こる

ギックリ腰は殆どの場合はわかりやすい「きっかけ」を経て起こります。

  1. 急に振り返った瞬間にグキッ!
  2. 咳・クシャミの瞬間にグキッ!
  3. 咄嗟に重たいものを支えようとしてグキッ!
  4. 転倒しそうになって咄嗟にバランスを取ったらグキッ!

多くの場合は「咄嗟の場合」に取った行動で「グキッ」となるケースです。

意識になかった急な運動はボクシングで言うところの「カウンターパンチ」みたいなものです。脳の判断と意識が一致していない為にギックリ腰の「きっかけ」になりやすいのです。

早い話が「不意打ち」によるケースが多いという事です。

意識がしっかり準備できていれば問題無い負荷であっても、意識の外から来た場合は身体が受ける負担は数倍どころの差ではありません。

腰にはまだまだ負荷に対する余裕が残っていたとしても、意識外の一撃はその余裕分を遥かに超える過負荷となって腰に襲い掛かります。

その結果が「グキッ」です。

ギックリ腰の痛みは悶絶レベルですが、回復は早い

ギックリ腰の特徴はそのとてつもない痛みです。魔女の一撃なんて生易しいものではありません。

場合によっては

  1. 咳が腰に響く
  2. クシャミが腰に響く
  3. 寝返りが痛くて打てない
  4. 腰から上を支える事ができない
  5. 二足歩行ができない
  6. 貞子になる

といった「人間らしさ」を失う事もあります。

ですが、そんな激しい症状の反面回復するのは早いです。これは痛みの多くが「筋肉組織の損傷」によるものだからでしょう。組織が回復すれば普通に動けるようになります。

最初の症状が酷い程に1日おきに動ける範囲が広がるというのは「希望の光」にしか感じれませんので精神的にも楽になりやすいと言えるでしょう。

ですのでギックリ腰は急ぎの用が無い限りは慌てる必要はありません。目安は3日間の安静です。翌日には余り変化が無く落胆するかもしれませんが、2~3日目に一気に回復するのが特徴です。

免疫や筋肉の超回復もそうなのですが、人間のホメオスタシスは48時間から72時間が一つのサイクルになっている事が多いようですね。

腰痛、ギックリ腰の臨床の今

腰痛、ぎっくり腰などの「痛み」に関しての研究は多いです。

  1. 筋肉の損傷
  2. 筋膜のねじれ、損傷、緊張
  3. 関節の問題
  4. 神経の異常
  5. 内臓の問題
  6. ストレス
  7. 自律神経の異常

それぞれの施術家、医療家が自分なりの理論を構築して日々の臨床にあたっています。

ただ、どれが正しいのか?という点については誰も証明しようがありません。何せ生きている人間の身体を覗いた人はいないわけですから。

誰もが解剖学や生理学をベースとして、そこに自身の臨床を加味した上で「推測」しているだけです。

ですので「どの理論が正解か」という点に関しては余り気にしなくて良いと思います。個人的にはどの仮説も間違いでは無く、どの仮説も重なり合った上での腰痛、ぎっくり腰の発症だと考えています。

当院の考える腰痛について

筋膜、筋肉、ストレス、関節包、神経など、言い出したらキリが無い「腰痛の根源」ですが、当院が考えている腰痛の原因は「腹圧」です。

本当にそれだけです。

臨床を見てきた限りは「腰痛、ぎっくり腰」に悩む患者様に見られる共通項は「腹圧が抜けている」という1点です。ですのでその腹圧を回復させてあげる事で改善に向かいます。

難しい事は考える必要はありません。

腰が痛い、何とかしたいと悩む患者様はまずは「腹圧回復」を考えて行動を起こせば「あ、楽になってるかも」と希望を感じるには十分な変化が手に入るでしょう!!

腰痛やギックリ腰は思っている以上に単純なものなのです。

腰痛といえば腹圧

まずはそこから始めましょう。

腹圧とは腹筋がチームで作り出すお腹のコルセット

腰痛やギックリ腰は「腹圧が抜けている」事が主要な原因です。

ではその「腹圧」とは一体何なの?という疑問が出てくると思いますが、腹圧とは

  1. 筋肉コルセット
  2. お腹のコルセット
  3. 腹腔を守る筋肉の鎧

等々、色々な呼び方がされています。お腹を守る城壁のようなものだと考えましょう。

お腹を守るのはお腹の脂肪じゃないのか?と質問も良くされますが、脂肪も筋肉もどちらも同じ役割を担っています。

脂肪は衝撃の緩衝材としての役割を持ち、筋肉は鎧としての役割と腹圧を作り出して腹腔環境を最適に保つ役割を持っています。

胸腔には肋骨という頑丈な鎧がありますが、腹腔にはそれがありません。ですので腹筋の役割がより重要なものとなっています。

その腹筋が抜けてしまう事で「腹圧」の維持が難しくなり、腰には痛みが起こり、更には筋バランスを失いギックリ腰を起こしてしまうのです。

腹圧を作り出す腹筋群について

腹圧を作り出す代表的な筋肉は

  1. 腹直筋
  2. 外腹斜筋
  3. 内腹斜筋
  4. 腹横筋
  5. 横隔膜
  6. 骨盤底筋
  7. 脊柱起立筋

等があります。

腹圧を作り出す腹筋は一つではありません。

腹腔を取り囲む様々な腹筋+周辺筋が協力し合って作り出します。

腹圧と腹筋がセットで扱われやすいのは「腹筋が一番抜けやすい」という理由からです。

人間の生活上、背筋が緩むという事は余りなく、また骨盤底筋などの筋肉も生活の中でしっかり使われている為に抜けにくいのです。

現代社会の生活は「腹筋が非常に抜けやすい」環境にあるという事だけは覚えておいてください。

極論、座るという姿勢は腹筋を抜き続けます。

腹圧が正常に戻ればインナーマッスルが正常に働ける

当院が腹圧を重要視するのは「インナーマッスルの正常稼働」を最終目的とするからです。

インナーマッスル強化が今の腰痛改善の主流ですが、当院は「鍛える」というよりも「正常に機能するように戻す」事を軸として身体に働きかけます。

インナーマッスルが正常に働けない理由は「腹圧不足」です。

つまりインナーマッスルの正常な機能は腹圧を作り出すアウターマッスルの正常な機能とセットになっているという事です。

結局は「内と外」のバランスの問題なのですね。

どれだけインナーマッスルを強化しようとしても「使えない状態」にあれば余り効果はありません。

腰痛改善に効果は出ると思いますが「十分に働けないインナーマッスル」に対して無理強いをしている状況ですので、新しい故障の種を抱え込むようなものです。

「鍛える」よりも「使える」ようにしてあげるのが腰痛には良い。

インナーマッスル強化は優れた腰痛改善策ですが、最も最適な取り組み方は「予防・再発予防」としてです。

既に発症している「腰痛・ギックリ腰」に対しては「インナーマッスルの正常化」に遠く及びません。当院ではこの順番を大切にしています。

  1. まずは正常に使えていないインナーマッスルを使えるようにする
  2. 使えるようになったら更に強化して底上げを図る

この段階を踏むと「再発知らず」「発症前を超える安定性」を腰に与える事ができます。

ちなみにインナーマッスルとは

インナーマッスルとは「姿勢制御筋」として知られる身体の最も内側にある筋肉です。

大前提:インナーマッスルの概念は人それぞれで違う

ですので「これがインナーマッスルだ!」と世界共通の概念がある訳ではないということですね。

当院の場合は連なる椎骨を直接繋ぐ深層筋(多裂筋など)をインナーマッスルと呼んでいます。

「インナーマッスル」と「体幹筋」も似ていますが範囲が違ったりと、色んな定義・概念がある世界ですので振り回されないようにしてください。

「正解がない世界」だと考えるとわかりやすいですね。

患者様の中には「インナーマッスルが先生によって違うから困る」と仰る方もいます。

ですが、腰痛を改善させる上では「何がインナーマッスルか」という点は余り関係が無いので気にされなくて大丈夫です。

腰痛、ぎっくり腰の改善策:腹圧を戻す方法

症状を改善する本題ですが、その目的は「抜けた腹圧を戻す」という事です。

その具体的な方法は「腹圧を構成する筋肉を使う事」になります。

  1. 腹直筋:非常に抜けやすい
  2. 外腹斜筋:非常に抜けやすい
  3. 内腹斜筋:非常に抜けやすい
  4. 腹横筋:抜けやすい
  5. 横隔膜:抜けやすい
  6. 骨盤底筋:抜けにくい
  7. 脊柱起立筋:抜けにくい

このうち、抜けやすい「1~5」までの筋肉をしっかり使ってあげる事がそのまま改善策となります。「6:骨盤底筋」と「7:脊柱起立筋」は緩むことは少ないので余り気にしなくて良いです。※した方が良いには違いない

考えるより取り組んだ方が早い。腹圧回復に取り組もう

>>腹圧回復の方法はこちら

肥満が気になる人は2~3㎏の減量で効果が上乗せ!

腹圧を壊す「きっかけ」となるのは「お腹の脂肪」であることが多いです。

ですので少しお腹のお肉が気になる方はほんの2~3㎏だけで良いので体重を落としてみてください。水分を抜くのではなくしっかりと脂肪で落とす形で!

腹圧調整と減量を組み合わせると慢性腰痛もギックリ腰も劇的に回復する事が多いです。

少し余談:腰痛改善法にもブームがあるけど本質は変わらない。

昭和の時代は腰痛といえば「腹筋と背筋を鍛えたらいい」という実に分かりやすいものでした。ですが、平成の時代に入って「腹筋と背筋ではない。インナーマッスルだ」という説が生まれ、次第に腹筋と背筋を鍛えるという流れは廃れていきました。

理由は簡単で「腹筋、背筋は疲れるからできればしたくない」という患者側の理想とインナーマッスル理論が合致したからです。

ブームというものは「ユーザーが無意識的に望んでいるモノ」を具体的に提供した時に良く起こります。それは腰痛やギックリ腰の改善策についても同様だった訳ですね。

実はインナーマッスル強化の運動は従来の腹筋もしっかり使っている

インナーマッスル強化は非常に腰痛、ぎっくり腰対策に有効です。

代表的なのはこれですね。「プランク」と呼ばれるものです。ヨガのポーズでも似たようなものがあります。

この運動というか姿勢維持は

  1. 「辛い腹筋運動なんていらない」
  2. 「インナーマッスルを強化して腰痛を克服」

という従来の誰もが嫌がった腹筋運動をしなくても腰痛を改善できるという点で世の中に浸透しました。

ですがこの「プランク」に取り組むと「この姿勢を正しく維持するのは辛い」とすぐにわかります。

姿勢を取るのは簡単なのですが、その姿勢を維持し続けると徐々に「プルプル」してくる腕とお腹を自覚するはずです。

それもそのはず「プランク」は様々な筋肉を「使い続ける」事を目的とした立派な腹筋運動だからです。

運動の質としては上写真のような姿勢を維持するものと同じです。両者の違いは

  1. 重力に対してどう向き合うか
  2. 体重をどう利用するか
  3. どの筋肉を使うか

というだけで、どちらも筋肉をしっかり使うという点においては「同じ」なんですね。

正しい理解をして取り組むと「楽」なものは多分ない

従来の腹筋運動にしても、インナーマッスル強化を目的とした腹筋運動にしても、正しい取り組みをすると「しんどい」のが当たり前です。

筋肉に負担をかける事に変わりは無いので「楽」になるはずが無いんですね。楽にできると感じる場合は

  1. 負荷がかかっていない、分散している
  2. 目的と異なる筋肉が代償作用で機能している
  3. 単純に手抜きをしている

のいずれかです。

「継続していく為に」という点を優先した結果の「楽」ならまだ良いのですが、多くの場合は「楽して即効性」というあり得ない希望を求めています。

その結果、効果が思う様に出てこず「この方法は駄目」という烙印が押されてしまうのです。

これが日本の健康業界に渦巻く無限ループの仕組みです。ダイエットも同様ですね。楽して痩せたいという基本構造は同じです。

選ぶ基準は「楽」ではなく「自分の取り組み易さ」が正解

良く腰痛改善をテーマにした方法には「簡単」「楽」「即効」という言葉が目立ちます。実際にはそんな「都合の良い方法」は無いと思ってください。

自分で取り組む方法は自分で負荷のコントロールができますので楽にしようとすれば幾らでもできます。ですが効果は当然下がっていきます。

逆に負荷を高くすれば効果は高くなりますが、無理をすれば身体を壊しますし続ける意欲を削いでしまう事になりかねません。

結局はバランスが大切です。

  1. 継続性
  2. 負荷の大きさ
  3. 効果をどの程度で期待するか

この要素を自分の中で調整して、自分にとって最適なバランスを作り出す事です。それが一番大事な点だと覚えておいてください。

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