画像引用:http://urx3.nu/Eq3e
6.バランスボール:運動療法
常に細かく筋肉を使って慢性腰痛を改善!
大分昔に「椅子で腰痛対策!」という謳い文句と共に日本にやってきたバランスボール。
日本だと「椅子の代わりにオフィスでバランスボール」といったイメージが定着していますが、実はこれリハビリ等でも大活躍しているトレーニング器具です。
日本では「凹む椅子」というイメージで売り込まれたので「椅子前提」とした紹介をしたいと思います。
バランスボールの働き
バランスボールは「ボール」なので不安定です。
その不安定なボールの上に座る訳ですから、当然安定しません。座る人間が「安定させる」必要性があります。
そこがバランスボールの味噌ですね。
- ボールを安定させる為に常にバランスを取る
- 細かい筋肉を常に使っている状態を作る
座りながらにして常に細かく運動をしているのがバランスボールです。
わかりやすい外側の筋肉ではなく、姿勢制御の為のインナーマッスルを主に使うという点も腰痛対策としてもってこいです。
バランスボールの効果
常に不安定でインナーマッスルを使って安定させ続ける必要がある「バランスボール」ですが、どの様な効果が見込めるのか。
- 慢性的な腰痛改善
- 腰回りの血流改善
- 姿勢制御による腹筋の強化
不安定な姿勢を安定させるという緩い運動が中心となりますので、筋肉が大幅に強化されるという事はありませんが、「常に使う」という状態は血流の改善にはとても効果的です。
筋肉が嫌がるのは大きく分けて二つ
- 全く使われない状態
- 使われ過ぎる状態
です。
適度に使う状態を維持できるバランスボールは優れた健康器具といえるでしょう。
バランスボールの使い方。
ここでは当院が提案しているバランスボールの使い方を説明します。
1.座る
本当にこれだけです。これでバランスボールによる腰痛対策は完了。
「正しい座り方」を提案する専門家の方もいますが、バランスボールの最大の魅力は「様々な角度、形で座れる」というその自由度の高い状態にあります。
- 綺麗な姿勢
- 歪んだ姿勢
- 辛い姿勢
- 楽な姿勢
バランスボールは不安定なボールですので、どれか一つの姿勢を維持するという事はまず無理です。短時間の間に微妙な姿勢調整が入り続けます。
その「常に変わる姿勢」こそがバランスボールの肝なのです。
色んな姿勢をローテーションする事によって、様々な部位の筋肉を様々な使い方で運動させていく。
その結果として「血流改善」「腰痛改善」といった運動効果が形になるのですね。
バランスボールはTPOに合わせて柔軟な使い方をしてください。
2.応用編
バランスボールを使ってストレッチをするのもありです。
仕事の合間にストレッチを組みこめば気分転換にもなります。
この様に背筋~肩甲骨を伸ばすのもありです。
慣れてくるとこのように腰をストレッチするのもありです。
逆に仰向けに乗るのもとても効果的です。
画像引用:http://urx3.nu/Eq7F
この様に足を離してバランス維持をするのも効果的です。
仕事の合間に「息抜き」としてこうした動きをつけてみましょう。それだけで身体は喜んでくれますよ!
バランスボールに関する質問への答え
ここではバランスボールに取り組む患者様から寄せられる質問への答えを紹介します。
Q:固定用のリングは必要ですか?
A:特に必要ありません。
固定用リングがあるバランスボールもありますが、あれは「要らない」と思います。使わない時にオブジェとして活用したい場合は固定用リンクがあった方が便利だとは思います。
バランスボールの特徴である不安定さを減らしてしまうので、当院としては「リング無し」での利用を提案しています。
慣れていない時はリングを使い、慣れてきたらリングを外すというのもありです。ボールの不安定さをドンドン自分で制御できるようになりましょう。
そうすれば腰回りの筋肉が常に運動させられ、慢性腰痛も改善していくはずです。
Q:どのメーカーのバランスボールが良いか?
A:どのメーカーでも構いません
バランスボールの沢山のメーカーが販売しており、どれにしたら良いのか迷う患者様が多いです。
バランスボールもそこまでの品質の差はありませんので、どのメーカーでも構わないと思います。
安心したいという方の場合は
- 鉄人倶楽部
- アルインコ(ALINCO)
で良いでしょう。
ただ、当院としてはメーカーよりも
アンチバーストタイプのバランスボール
に拘ってもらえればと思います。
名前の通り「破裂防止」の対策が施されたバランスボールです。
Q:サイズはどれくれいが適切か?
A:55cmか65cmの二択で良いです
一応、45㎝から75㎝まで一通りのバランスボールを使用してみました。
身長が170㎝以下に関しては75㎝はとにかく大き過ぎます。65㎝ですら大きい。
女性は間違いなく55㎝で良いでしょう。
男性も身長が170㎝以下の場合は55㎝で良いと思いますが、背伸びをしたりストレッチをしたりと様々な活用をしたい場合は65㎝が良いでしょう。