半身浴(温熱療法)
血流促進と温熱効果で腰痛を改善しよう!
慢性化した腰痛の原因は「血流障害」である事が多いです。
血の巡りが悪くなると筋肉に栄養も酸素も届かなくなるので筋肉は悲鳴をあげます。
それが慢性的な腰痛です。
そこで半身浴によって身体を温めてあげる事は慢性腰痛にはとても効果的になってきます。
- 副交感神経が刺激されるリラックス効果
- 温浴効果による血管の拡張
- 温浴効果による筋肉の弛緩
- 温められた血液が全身をめぐる事による温浴効果。
早い話が「温熱療法」をお風呂で実践するという事です。
お風呂に限らず「温まる」という行為には大きな健康増進効果があります。半身浴の場合はお湯で外側から身体を温めるのではなく、お湯につかっている身体の中で温められた「血液」が身体を巡る事によって内側からじっくり温められます。
ガス式の床下暖房と同じで内側からポカポカさせるのが最大の特徴です。
女性の場合はアロマオイル等を併用して、更にリラックス効果を高めるのも腰痛には効果的です。副交感神経が刺激されれば更に血管は拡張して全身に血が巡りやすくなります。
慢性腰痛に効果的な半身浴の仕方
半身浴は難しく考える必要はありません。細かいルールもありませんので自分にあった形を作ってください。
半身浴で「間違えたやり方」といった言葉もあるそうで、患者様の中には「間違えていないか」と不安になる方もいるようですが、特に気にしなくて大丈夫です。
大切な事は「リラックスして温まる。長湯はしない」くらいでしょうか。
後、水分補給とのぼせにだけ注意をしてください、
半身浴で用意するもの
半身浴を楽しくするために必要な道具をご紹介します。
1.汗拭き用のタオル
半身浴中は良く汗をかきます。その汗をしっかり拭きとってあげないと次の汗が出てくる事ができません。
汗の交通渋滞が起こらない為にも、汗が皮膚からじんわり出てきたらすぐに拭いてあげましょう。
半身浴の汗は玉のような汗が上半身から溢れてきますので楽しんでください。これぞ半身浴の醍醐味です。
2.水分補給用の飲み物
半身浴中は良く汗をかきます。血管が拡張すると血流が促進されより多くの血液が必要となりますので、こまめな水分補給は必須です。
特にイオン水やスポーツドリンクを飲む必要はありませんので、白湯やお茶を浴室に持ち込んでください。
一気にゴクゴク飲むよりも、小まめにチマチマ飲む方が効果的です。
3.時間を過ごす為の本(スマホは止めよう)
半身浴中は手持無沙汰になります。
最近は防水仕様のスマホを持ち込む人が増えていると思うのですが、スマホはリラックスとは対極にありますのでお勧めできません。
半身浴中はなるべく副交感神経を刺激して、脳も含めた身体全体をリラックスさせましょう。それが血流促進には最も効果的です。
スマホは交感神経を刺激し、継続的に緊張させてくれますので寝室や浴室には持ち込まないようにするのが良いです。
4.あるなら便利な枕
画像引用:http://urx2.nu/EoMz
半身浴中に頭を湯船に倒しては「何か痛いな」と感じた人は多いと思います。
バスタオルを巻いて枕にするのも良いのですが、バスピローという専用の枕もありますのでそちらを用意するのもありです。
固い湯船に頭がゴツンとしている状態は想像以上に不愉快です。より深くリラックスをする為には大切な道具です。
5.風呂場の蓋
画像引用:http://urx2.nu/EoNX
半身浴中に読書をするときには蓋がいい仕事をしてくれます。
蓋の上にタオルを一枚敷くと、そこはもうデスクスペースの様な空間が生まれます。
蓋をする事によって内側は蒸し風呂になりますし、上側は自分のプライベートスペースに。
バスピローを使えば指宿の砂風呂に入っているかの様なサウナ状態に突入です。
当院が患者様に説明している半身浴の手順
当院が考える標準的な半身浴の手順を説明します。
半身浴の基本手順
- お湯はお臍くらいまでにしましょう
- 温度は38度前後の「ぬるま湯」くらいでOKです
- 半身浴の目安は15分~30分程度にしましょう
- 汗は小まめにふき取ってください
- 水分補給も小まめに行いましょう
- のぼせる前に必ず出てください
半身浴のその他備考
- 上がってシャワーで冷やしてまた入るという繰り返しは不要です
- リラックスをしたい場合はスマホではなく本を持ち込みましょう。
- 何も持ち込まない場合は深呼吸をしましょう。
- 女性の場合はアロマなどを使うのもありです
手順としては以上の通りです。
箇条書きにすると何だか複雑な様にも見えますが、早い話が
「お臍あたりまで浸かってゆっくり温まる」
という事です。
余り難しく考えないで「あ~内側からポカポカしてきたな~」と感じたらそのまま上がって下さい。
内側から外側に向けて熱が伝わっていますので簡単には冷めません。そのまま布団に入って就寝するのが理想的です。
半身浴で良くある質問について
半身浴に取り組む際に、よく質問される項目がありますので先にその答えを用意しました。
Q:半身浴はデトックス効果があるのか?
A:最高の半身浴をこなして2~3%です。
半身浴は「発汗」によるデトックス効果が高いという意見もありますが、余り期待をしないでください。
Q:汗の役割は体温調整であり、排出ではありません。
人間のデトックス、いわゆる老廃物の体外への排出は95%が「大便と小便」によるものです。
つまりは「ウンチ」と「おしっこ」ですね。汗は良くて2~3%とされています。
この数パーセントが大きいんだ!とされる専門家の方もいるかもしれませんが、朝の快便の方がその数十倍大切です。
半身浴の目的はあくまで
- 身体を内側から温める事。
- 血流を促進する事。
- 副交感神経を刺激する事
デトックスは含めない方が効果的な半身浴が可能です。
Q:半身浴ダイエットは効果的なの?
A:脂肪燃焼は期待しない方がいい
半身浴をダイエットに使おうとする意見もあるようですが、これも余り期待しない方が良いです。
1回のお風呂で消費されるカロリーは約100キロカロリー/1時間と言われていますが、どれだけ工夫をしても爆発的にカロリー消費が大きくなる事はまずありません。
お風呂は基本的に副交感神経が優位になるので、身体はリラックス状態に向かいます。
そういう意味では一時的な基礎代謝の向上は見込めるかもしれませんが、脂肪燃焼を誘導するような運動エネルギーは発生しません。
お風呂で起こるダイエット効果は大半が「脱水」です。発汗によって簡単に1㎏程度なら減量が可能です。
また、入浴による代謝の向上はあくまで一時的なものですので就寝中に身体が冷えれば元に戻ります。
半身浴とダイエットは切り離して考えましょう。
当院の患者様がそれを口にしたら私は全力で止めます。
入浴で健康的なダイエット(脂肪燃焼)はまず無理です。一方でダイエットに見える減量(脱水による)なら恐らく1時間あたり1㎏は簡単でしょう。
Q:半身浴で冷え解消は期待できるの?
A:入浴後数時間は期待できる。
半身浴を冷え性対策として活用している女性は多いです。当院でもその手の質問は沢山頂きます。
就寝前の半身浴は就寝時の冷え性対策としては十分です。非常にポカポカした状態で就寝できるようになります。
ただ、それはあくまでお風呂の温浴効果による一時的な底上げです。熱が外に逃げてしまえば冷え自体は戻ってきます。
ですので、根本対策とはなりませんが「対処療法」としてはとても効果的な方法だと言えるでしょう。
Q:半身浴で浮腫み防止ができるのか?
A:マッサージを併用すれば十分期待できる。
半身浴で浮腫み防止、むくみ解消を期待する女性も多いです。
半身浴によって血流循環は良くなりますので改善する可能性も出てきますが、基本的には浮腫みは「筋肉の運動」によって解決される事の方が多いです。
温熱効果によって「血液の帰り道」は広がっていますが、肝心の「押し戻す力」はそのままです。
プールの様に動いていれば水圧と運動の相乗効果で押し戻す力が増しますが、半身浴はリラックスしている状態なので期待できません。
ですので、ふくらはぎマッサージ、足先のマッサージ、刺激などを加えてあげる事で戻る力を外からサポートしてあげましょう。
そうすれば浮腫み解消、予防としても十分に機能します。
以上、慢性腰痛に効果的な半身浴についての説明でした。
半身浴では私の腰痛ダメだった!という場合はご相談下さい。
半身浴ではどうにも慢性化した腰痛が解決しない。そんな場合はお気軽に当院をご活用ください。
慢性腰痛の改善と併せて、腰痛とサヨナラをする為の小さな生活の変化をご提案します。
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