「何かおかしい」は関節が固まり始めている。「痛い」は損傷が始まったと考えよう。
肩・腰・股関節・膝関節と。痛みが起こりやすい関節は大体決まっています。
そして、「突然痛みが走る」事はあっても、「その前兆」が無い事はまずありません。※ギックリ腰・交通事故などの「原因が明らかな急性症状」は除く
「気付いていないだけ」
まずこれで間違いないです。
痛みが走ったその直前まで「いつも通りの絶好調」な関節である事はまず無いです。
- 何だか引っかかるような感じがする
- 反対側に比べると動かし難い
- 「あれ?」と思う事が少しあった。
感じ方はその人によって異なりますが、少なからず「違和感」を感じた事はあったという人がほぼ9割です。
そしてほぼ全員が
- 「年のせいだし、運動不足だし」
- 「特に今、それで困る状況にもなってないし」
と軽く流して「ドカーン!」とXデイを迎えるパターンが実に多いです。
身体はずっと前からメッセージを出し続けていたけれど、そのメッセージを受け流してしまっていたのです。
身体を壊す、というケースはプロアスリートであってもこのパターンが鉄板です。プロの場合は身体の声を無視して突撃をします。痛み止めを打って身体のメッセージを遮断するんですね。あれは一番後が怖い選択です。
話が少しそれましたが、結局何が言いたいのかというと、
「あれ?何か変だな?」と違和感を感じた時点で関節の異常は始まっているという事を覚えておいて欲しいのです。
病気と同じで「痛み」が出てきた時点で関節の状態は軽度~中程度に進行しています。
ですが多くの患者様は「痛みが弱い時は軽度の状態」と思っているのです。これが症状の悪化を招いてしまう要因です。
関節の異常・疾患は「固まる事(可動制限)」から始まる事を覚えておいてください。
つまり「動きは悪いし、左右差があるけど痛くは無いから大丈夫」と考えている患者様は既に関節疾患が始まっているという事なのです。
ただ「痛い」「痺れる」といった「わかりやすい自覚症状」が出てきていないだけで。
関節が固まる一番の原因は「重心のバランスが崩れている」です。
ようやく本題に入れるのですが、関節疾患の始まりである
- 関節が固い
- 関節の可動制限がある
- 関節の可動域に左右差がある(右 or 左が固い)
これらの関節の異常が起こっている身体には、まず間違いなく「重心の崩れ」が起こっています。
その原因は日常の中に溢れているので「これが原因です!」と1つに限定するのはまず不可能でしょう。
- 子供を抱っこする事が多い
- 重たい買い物袋を提げて歩く事が多い
- 仕事中は常にパソコン仕事で座りっぱなし
- 車に座る時間が長い
- 自転車に乗っている時間が長い
- 立っている時間が長い(起立のポーズではない)
こういった要素が生活の中に複数絡み合い、結果的に「重心の崩れ」へと発展します。
そして、偏った重心は「崩れた重心側の関節に大きな負担を押し付ける」形になるのです。
その影響を最も受けるのが
- 股関節
- 膝関節
- 固有背筋(腰痛の原因筋の一つ)
となります。
今、世の中で多くの人が悩んでいる3大症状は「重心の崩れ」が大きな要因となって起こります。
当院が特に「重心バランスが大切」としている理由はここにあります。
「風邪は万病の元」と言いますが「重心偏位は筋骨格系の万病の元」だと覚えておいて下さい。