重心のセットポイントがズレると何が起こる?
重心のセットポイントがズレると一体何が起こるのか。
いわゆる「歪んだ姿勢」になる訳ですが、これが結構厄介です。身体の中で色々な変化が起こります。
重心がズレるとこんな風に困る
1.筋肉のバランスが崩れる
重心のセットポイントが崩れると筋肉の前後・左右・上下の「押し引き」バランスが崩れます。特に左右の筋バランスが崩れます。患者さん自身は同じように力を入れているつもりなのに、明らかに片方が強く、片方が弱い。
- 一方は短縮状態になり
- 一方は伸展状態になり
左右の対となる筋肉が相反する状態になってしまうのです。
殆どの場合、短縮側は力が入りますがコリが強く、伸展側は力が全く入らず筋肉が張ります。これが左右だけでなく前後の筋肉でも上下の筋肉でも連鎖的に起こるのです。※痛みは伸展側に多い
完璧にまとまっていた筋肉の連鎖が途切れ、大混雑している状態です。
2.血流循環のバランスが崩れる
筋肉のバランスが崩れる事によって、血流のバランスも大いに崩れます。
全身を巡る血液の流れは主に二つの要素で成り立っています。
- 心臓の拍出運動
- 筋肉の運動による筋ポンプ
初めに心臓から抹消の血管へ送り出し、抹消部分からの折り返しは筋ポンプが活躍して送り返してくれます。特にリンパや静脈系等の帰り道は筋ポンプの働きが主役です。静脈・リンパ管には筋肉が十分になく、重力にも抵抗する必要があるからです。
ですが、筋バランスが崩れると血液・リンパ液をしっかり送り返せなくなります。
- 頑張る筋ポンプ
- 頑張れない筋ポンプ
- 頑張る気が無い筋ポンプ
筋ポンプの力が単純に不足するのです。結果、抹消まで力強く押し出された血液は、折り返し地点から戻ってこれず停滞・貯留を起こします。※酸化とむくみ
重心バランスの崩れは健康に直結していると覚えておいてください。