【最終更新日:2016/07/17】
解剖学29 【第8章:神経系】 2.中枢神経系[4]
3.伝導路
- 中枢神経系では2つ以上のニューロンが連なり、連鎖を作って活動している。
- 同じ働きを持つ繊維同士が集まって束を作る。
1.反射路
- 求心性・遠心性を直接結びつけ、大脳皮質を経由することなく無意識に行われる反応を「反射」という。
- 反射の経路を「反射弓」「反射路」という。
- 求心性と遠心性のニューロン切替のポイントを「反射中枢」という。
- 反射は「収縮」と「収縮抑制」が同時に起こる。
2.下行性伝導路
- 大脳皮質のような上位からの指令を下位に伝える伝導路。
- 骨格筋に運動命令を出す。
- 遠心性(運動性)伝導路ともいう。
- 錐体路と錐体外路が区別される。
A:錐体路
【備考】脳出血
- 出血側と反対側に半身不随が起こる。
- 上位運動ニューロンの障害は「痙性麻痺」が起こる。
- 下位ニューロンの障害は「弛緩性麻痺」が起こる。
B:錐体外路
- 錐体外路
- 赤核脊髄路
- 視蓋脊髄路
- 網様体脊髄路
- 前庭脊髄路
- オリーブ脊髄路
- 錐体路の指令(骨格筋の随意運動)が円滑に行えるようにする役割。
- 筋群の協調を無意識のうちに調節する。
- 新生児は身体の運動はほぼ錐体外路の働きである。
3.上行性伝導路
- 抹消から中枢へ情報を伝える。
- 体性・視・聴・嗅・味・平行感覚など。
- 求心性(感覚性)ともいう。
- 抹消の感覚受容器から中枢の大脳皮質まで3つのニューロンを経由する。
A:体性感覚伝導路
1.外側脊髄視床下路
- 「痛覚・温度覚」は脊髄神経節細胞の末梢神経が形成する自由神経終末で受容する。
2.長後索路
- マイスネル小体・パチニ小体などの感覚受容器で「触圧覚」を受容。
3.脊髄小脳路
- 筋・腱・関節にある筋紡錘・腱紡錘からの「深部知覚」
B:視覚伝導路
C:聴覚伝導路
- 「音刺激」は内耳の蝸牛で受容され、蝸牛神経により伝えられる。
D:平衡感覚伝導路
E:味覚伝導路
F:嗅覚伝導路