【最終更新日:2016/07/08】

解剖学25 【第8章:神経系】 1.神経系の構成

第8章:神経系

  • 一つの目的に向かって、行動する為に各要素を連結し、調整する機構が必要になる。
    • 神経系:神経線維によって指示を伝える。
    • 内分泌系:体液の流れを介して目的の組織へ向かい、持続的に作用する。
    • 自律神経系:ホルモン同様に意識に上らず、自動的に調整を行う。

 

1.神経系の構成

  • 神経組織が集まり、脊髄、脳を作る
  • 身体の各部からの情報(刺激/興奮)を受け取り、統合し、調整した新しい興奮を末梢に送り出す。
  • 脊髄と脳は中枢神経と呼ばれる。
  • 脊髄と脳の外の神経組織は末梢神経という

 

1.灰白質と白質

  • 灰白質:神経細胞体の集まり
  • 白質:神経線維の集まり
  • 白い白質に神経細胞体の塊がある場合
    • 核、神経核と呼ばれる。

 

2.神経線維

  • 末梢神経とは、神経線維が束となったもの。
    • 束になった神経線維を結合繊維が包んでいる。
    • 一般的に「神経」と呼ばれるものは「末梢神経」である。
    • 途中に神経細胞体が集まり、膨れ上がる場所がある。
      • 神経節と呼ばれる。
      • 中にある神経細胞を神経節細胞と呼ぶ。

 

3.求心性と遠心性

  • 末梢神経は興奮(刺激)を伝達する方向によって「求心性」と「遠心性」の二つの神経に分かれる。
    • 求心性:末梢神経から中枢神経へと伝達する神経で、感覚神経ともいわれる。
    • 遠心性:中枢神経から末梢神経へと伝わる神経で、運動神経とも言われる。手足だけでなく、内臓・消化液などの分泌を促す神経。

 

4.神経の再生

  • 神経細胞は「破壊ー欠損」の際、補充・再生はされない。
  • 神経線維は切断されても「伸長」によって機能の回復をみる。
    • 神経の回復(再生)である。
    • 但し、中枢神経の場合は神経線維が伸長しても欠損前と同じ「伝導路」を形成するのが難しく、障害が出る可能性が高い。
      • 再生しても、壊れる前とは異なる仕組みとなる。→感覚が変わる。

 

5.神経謬細胞(グリア細胞)

  • 神経細胞や突起の間の隙間を埋め満たす細胞。
  • 興奮の伝達には関与しない。
  • 末梢ではシュワン細胞がグリア細胞の役割を代替している。

 

6.ニューロン連鎖

  • 1個の神経細胞とその突起(樹状突起/軸索等)を含めて「ニューロン」という。
  • 神経系は互いに接触により興奮(刺激)が伝わる→「ニューロン連鎖」から成り立つ。
    • ニューロン連鎖とは「ニューロン間の情報伝達」のこと。

 

7.神経伝達の方向性

  • 同じ経路を持つニューロンは束を作り、一定の決まった部位を走る。
    • 「伝導路」という。
  • シナプスにおける興奮伝達は一方通行である。
    • ニューロン連鎖を作るニューロンとニューロンとの接点を「シナプス」という。
      • シナプスとは接点。
      • シナプスに形成されるニューロンとニューロンの間の僅かな隙間を「シナプス間隙」という。
  • 興奮の伝達はシナプス間隙に神経伝達物質が分泌されて起こる。

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