肩こりは血流障害
片頭痛がある場合は首こり
スマホにはご注意を
肩こりについて
女性の自覚症状としてトップを常に独走する「肩こり」ですが、結局のところは「血流障害」である事が殆どです。
程度の差こそあれ、肩こりで悩む人はほぼ全員が左側の姿勢となっています。
鏡で見ると「そうは見えない」と感じるはずです。見た目はそこまで大きく変わりません。
変わるのは筋肉と神経です。
本来の使い方から外れた結果。
肩こりに悩む人は筋肉の使い方が極めて偏っています。
- 肩の僧帽筋に力が入りっぱなし
- 脇を引き締める癖がついている(バッグ)
- 首を固定する習慣がある(スマホ)
こういった生活習慣が自然と筋肉を偏らせ、最終的には神経のバランスも崩していきます。
筋肉では「塑性」と呼んだりしますが、私は筋肉・神経を含めた「リモデリング」と呼んでいます。
日常に合わせて身体が再構築されてしまうのです。
- 脳にとっては環境に適応した正常
- 人間本来の状態としては不自然
肩こりが起こるのは大抵が日常によってリモデリングされた結果と言えるでしょう。
だから厄介なのです。
2タイプの「こり」
患者様は「肩がこる」という表現をしますが、実は2つのパターンがあります。
- 肩甲骨の間が辛い肩こり
- 首の付け根が辛い肩こり
前者の「肩甲骨の間」は典型的な肩こりです。僧帽筋の緊張が引き起こしていると考えて間違いありません。その結果、肩甲骨が緊張し、非常に辛くなります。パソコン仕事なんて辛くて10分も続けていられません。腕が何か変な感じになるのです。
後者の「首の付け根」は典型的な首コリです。こちらは片頭痛が良く起こります。パソコン仕事、スマホなどの視線を固定する作業をする人に多いです。首が緊張すると頭に血液を送る椎骨動脈が圧迫され続けるので血流障害が起こりやすくなります。
頭部への血流が障害されると片頭痛や三叉神経痛等、様々な頭部周辺の症状を引き起こしてしまうのです。
肩こりへのアプローチ
当院で肩こりに対して行うアプローチ。勿論「全身調整」です。
もう一度肩こりの姿勢を見てみましょう。
この図で見ただけでも肩以外に色々起こっているのが良くわかります。
- 腰の過剰前弯
- 腹筋群の抜け
- 猫背
- うつむき傾向の頭
これらが総じて「肩こり」という症状に帰結している訳ですから、当然「肩こり」を何とかしたいというなら1つ1つを改善していく必要があります。
その為の全身調整です。
肩こりは日常が引き起こす
臨床で見てきた限り、肩こりを引き起こしている要因はそう多くありません。
- 仕事(デスクワーク)
- 日常的なスマホ利用
- 人間関係(ストレス)
8割くらいの人は上記条件のいずれか、ないし複合的に関わっているケースが多いです。慢性化している人ほど「自分だけではどうしようもない」要素を抱え込んでいます。
その状況が肩こりを慢性化へと導くのだと覚えておいてください。