残った症状に執着をしない事
施術が終わった後に、患者様は大体3パターンに分かれます。
全員が同じ程度の症状で、回復具合が同じでも反応は3パターンに分かれます。
- 「うわ、全然違う!」
- 「うわ、全然違う!あ、でも少し残ってる」
- 「ああ、まだ残ってます。。。。」
一番早く回復する、日常へと復帰されるのは「1」の患者様です。
次に「2」の患者様が続きます。
そして最後まで悩まれるのが「3」の患者様です。
特に特徴的なのが「3」の患者様で「身体の変化」がどれだけ起こってもそれを実感できないケースが多いです。これは、頭の中で優先されるのが「残った痛み」となっているからです。
- 身体にしっかりと力が入り、
- 柔軟性が増し、
- 明らかに動きが変わっているのに、
それでもそこに目が向かないのです。
これが非常に厄介な状態で、俗にいう「メンタルブロック」的なものが働いています。
痛みや痺れに対する認識が「0」か「1」か。すなわち「有る」か「無い」かのどちらかであり「減った」という概念がそこに無いのです。
残っている症状に対して神経が過敏になる為、症状が強調して感じられてしまいます。
「改善の実感」が無いのはその為です。
この状態になると、検査的にはパーフェクトになっても「でも痛いんです」という身体と心のギャップが生じてきます。
実はこの状態が最も厄介です。身体が先に進んでしまい、心が置いてきぼりを食ってしまっているのですから。
起こった変化に注目しよう
確実に前に進む為にも「起こった変化」に目を向けましょう。そしてその変化を楽しみましょう。
- あ、足が上がる!しかも軽い!
- あ、身体が軽い!腕も軽い!
- 歩くと身体がグングン進むぞ!
症状自体がまだ残っていたとしても、それとは別に身体に起こった変化を感じて楽しむこと。自分の身体の可能性を感じる事が大切です。 今まで「普通」だと思っていた状態が、普通じゃなかったことに気付き、まだまだ変化していけるんだと実感する事。
- 「前が見えた」
- 「光が見えた」
- 「出口が見えた」
この希望が心を執着から解放します。身体の回復に心が伴走できるのです。
回復とは「小さな変化の積み重ね」なのだから
私が臨床で出会った患者様から教えてもらったこと。それは「回復とは小さな変化の積み重ね」であるという事です。
私自身がヘルニアから復帰した際も同様の流れでしたが、自分ではない他の方の回復を目の当たりにする事で再確認できました。
施術によるリセットも大切ですが、それより大切なことは「宿題」によって日常に小さな変化を与える事。そして与え続ける事です。
施術はあくまでその「手助け」であり「キッカケ作り」に過ぎません。
日常に投げかけた小さな変化の波紋が身体に根付いたとき、身体には相応の変化が定着します。その積み重ねが最終的な「身体に根付いた健康」となって花咲くのです。
最後に気付いた事
この記事を書いて気付いたのですが、
1年以上前に同じ様な事を既に記事化していました。これは個人的にはとても喜ばしい事です。
何故なら「自分の軸がぶれていない」という事が確認できたからです。その場その場の思い付きで書いている内容だったら「重複」することはありません。そこには矛盾が生じているだけです。
1年前の自分が辿り着いた結論から今の自分は何も変わっていない。それが確認できただけでも、今回の記事を書いて良かったなと思いました。