ビタミンCは加熱すると壊れるか
「ビタミンは熱でドンドン壊れていく」という文言は健康食品やジューサー、ミキサーなどの調理器具の宣伝文句で良く目にします。
TVや雑誌でも専門家の方が良く同じことを言っています。「ビタミンは熱で壊れやすいから」と。
その疑問に対して一つの明確な答えを用意してくれた実験がありましたのでご紹介します。
ビタミンCの検証実験の概要
実験についてはざっくりと紹介したいと思います。私達が知るべきは只1つ「ビタミンCは加熱で壊れるのか否か」という事だけです。
実験1:加熱120分の実験
- ビタミンCを加熱+攪拌し定期的に取り出し確認。
- 結果:濃度に変化は見られない
実験2:加熱26時間の実験
- ビタミンCを加熱+攪拌し定期的に取り出し確認。
- 結果:加熱時間が長期化すると濃度は減っていった
実験3:ビタミンCの濃度に影響を及ぼすのは何かを調べる実験
- 3つの条件に分けて22時間の実験をした
- 条件1:空気を通す
- 条件2:攪拌のみ
- 条件3:加熱と攪拌
- 結果:加熱と攪拌が最も濃度が下がった
- 加熱と攪拌は2時間では殆どビタミンC濃度は変化が無かった
結論:ビタミンCは熱で壊れるが1時間2時間の話ではない
この実験から私達消費者が受け取るべき情報は以下のものです。
- ビタミンCは確かに熱で壊れる
- 熱で壊れるまでの時間は2時間以上
- 空気に触れても酸化で壊れるのは誤差のレベル
これを読んでまだ「ビタミンCは壊れやすい」という言葉にドキッとする場合、もう一度この記事を読んでください。「ビタミンCは壊れるけど、物凄いタフガイなんだ」と気付けたらもう大丈夫です。
世の中には「想像以上のいい加減」が溢れている事に気付きましょう。
今回はビタミンCについてですが、これはあくまで氷山の一角に過ぎません。世の中の広告は「いい加減な情報」が本当に溢れています。広告文の基本は「正しいか否か」ではなく「合法か否か」です。
違法でなければ「セーフ」という判断で平気でこういった「間違った表記」をしてきます。そういった情報に踊らされずに確かな知識で自分の生活を積み上げていきましょう。
参考記事はこちら
こちらが元記事です。