人工的に腹圧を作り出すコルセット
ギックリ腰で動けない。でも動かないと駄目な理由がある。
そんな切羽詰まった状態で頼りになる道具が「コルセット」です。外から締め付ける事で人工的に腹圧を作り出します。
「締め付け」と「固定」を同時に行いますので「応急処置」としては非常に優れた道具です。ただしあくまで「応急処置」であることを忘れないで下さい。
その場を凌ぐ為には頼れる道具
コルセットで腰を固定すると辛いまでも「動ける!歩ける!」という事に感動すると思います。
コルセットが腹筋の代わりをしてくれることによって大腰筋の緊張が少し緩むからです。
但し無茶は禁物です。あくまで人工的に作り出した「即興の腹圧」ですので長くは持ちません。
あくまで「今を凌ぐ道具」としての認識でいてください。
それを忘れると後で痛い目にあるのもコルセットの特徴です。
「コルセットありき」の落とし穴に注意
コルセットは人工的に腹筋の代わりをしてくれる固定装具です。
つまり腹筋の仕事を代わりにしてくれる道具なのですが、このコルセットありきで生活を送り出すと状況はややこしくなります。
廃用性萎縮が腹部周辺に起こり出すのです。
コルセットが仕事をしてくれるために腹筋群は仕事を失います。身体は仕事をしなくなった筋肉を容赦なくリストラしていくので腹圧機能がどんどん低下していくのです。
その為「もう大丈夫だろう」とコルセットを外した瞬間に「グキッ」と腰が抜けてしまうケースが結構多いのです。
これはコルセットに頼り過ぎた結果の出来事なんですね。
必要な時だけ使う様にしましょう。
コルセットは必要な時、特に仕事に関わる時だけ使うようにしましょう。「楽だから」という理由で四六時中使っているとどんどん腹圧機能は弱っていきます。
筋肉は落ちるのは早いですが、新たにつけるのはとても大変です。正に脂肪細胞と正反対。
コルセットの使い方を間違えないようにしましょう。
「今日のギックリ腰はマズイ!」という状況においてはコルセットは最強の仲間になりますから。
しっかり二重に固定してくれるタイプを選ぼう
コルセットにも様々なタイプが出ていますが、今はもう二重で固定をするタイプが一般的になってきたと思います。
そのタイプであれば何でもいいです。
赤外線とか色んな補助機能は余り気にしなくていい
最近のコルセットは付加価値が凄いです。遠赤外線効果とか医師監修とかキャッチコピーが乱れ飛んでいます。
ですが余り気にしなくていいです。大事なのは固定機能ですので付加価値を気にするよりも「自分の身体にベストなサイズ」を選ぶことを大切にして下さい。
買う前には必ず試着をするべきです。緩いコルセット、キツイコルセットでは意味がありません。
医療用コルセットは保険適用だけど手間がかかる
病院で作る医療用コルセットは保険が利くので安いですが、手間が掛かります。
診察を受け、診断を受け、サイズを測ってとなりますので面倒なのです。その点が苦にならないのであれば病院で作って安くする方が良いでしょう。
ただし、オーダーメード型には注意してください。体重が増減したらもうサイズ違いになります。
その場を凌ぐための道具ですので余り日常の快適性を求める必要は無いでしょう。
それよりもしっかり固定してくれるかどうかに拘ってください。