過去記事リスト
- 腰痛分析1:腰痛の基礎知識
ここから当院の腰痛分析をしていきます。
前回の「腰痛分析1」ではウィキペディアを中心に腰痛に関する情報をまとめました。
腰痛の一般論についてはそこで纏めた通りです。今度は当院が考える腰痛についてまとめていきたいと思います。
当院のルート施術は全て「当院の腰痛の解釈」によって設計されています。
腰痛とは一体何か?
腰が痛ければ腰痛。
正直「腰痛」に関してはこれくらいの認識で十分だと思います。あんまり難しく考える必要はありません。
腰痛の原因は何?何故腰痛が起こるの?
ここから先が非常に複雑になります。原因となりうる「腰痛の種」が余りに多過ぎるからです。
その上一つの「種」が単独で腰痛へと花開く事は稀で、殆どの腰痛では「複数の種」が重なり合って一つの大輪の花となります。
ですので「単一の原因」で腰痛は分析できない事が殆どだと言えるでしょう。
代表的な腰痛の原因
- 身体の歪み(重心位置のズレ)
- 会社でのデスクワーク
- 学校での授業
- クラブ活動
- 幼稚園の学習時間
- 習い事
- 庭仕事
- 家庭菜園
- 現場仕事(ガテン系に多い)
- ハイヒール
- 立ち仕事(受付等)
- 特定筋肉の固定・弛緩・収縮
- 大腰筋
- 大腿二頭筋
- 下腿三頭筋
- 内転筋
- 脊柱起立筋
- 変形性関節症
- 変形性膝関節症
- 変形性股関節症
- 内臓の病気
- 反射痛
- 関連痛
- 循環器系の障害
- 血液循環不良
- 狭窄症によるもの
- リンパ障害によるもの
- 感染症によるもの
- 発熱時の熱感
- 運動不足によるもの
- 運動過剰によるもの
パッと思い付いたものを挙げてもこれだけの要因が考えられます。発症する自覚症状は「腰が痛い」「腰が重だるい」という同じ症状です。
これらの要因が複数絡み合って「腰痛」という症状が出てきます。
ですので「あなたの腰痛の原因はこれです」と断言できる先生は凄いと思います。当院は問診と検査を通して幾つかの要因を絞り込むのが精一杯です。
何せ、施術中に「後出しジャンケン」で情報提供される事もあります。「先に言ってよ~」と心の中で涙目になる事もあります。
腰痛はギックリ腰を除いて「生活」の積み重ねが根幹にある。
腰痛の原因を知りたがる患者様は多いです。
それも「わかりやすい原因」を求めている患者様が多いです。ですが、わかりやすい原因がある腰痛は「ギックリ腰」のような急性腰痛の場合が殆どです。
- 「腰が今一つの状態」
- 「腰が引っかかる」
- 「背筋が伸びない」
といった「腰が何か痛い、重だるい」という慢性化した腰痛の場合は日常の中に細かな原因が散らばっている為に「ピンポイント」での炙り出しはまず不可能です。
実際、腰痛で来院された患者様の生活を尋ねると
- 立ちっぱなしの仕事をしている
- ヒールを履いている
- 運動は特にしていない
- 少し肥満気味
- 高血圧が出ている
- 主に電気自転車で移動している。
- 買い物は宅配でお願いしている
といった答えが良く返ってくるのですが、これは全てが腰痛に繋がる生活習慣です。
これらの要因のうち、どれが筆頭でどれが次点なのかという評価はまず無理でしょう。できる事は手軽に潰せる要因から潰していく事です。
- 要因を潰しても変化が無ければ関係が無かったという事。
- 要因を潰して変化が生まれたら関りの強い要因だったという事。
この仮説と行動、そして検証を繰り返すことで「自分自身の腰痛の本丸」が炙り出されていく訳です。
最初の一発目で「根幹」に辿り着くなんて不可能です。