【椎間板ヘルニアのレントゲン診断】
最近、レントゲン画像から椎間板ヘルニアの診断を受ける人が増えています。
そしてその診断を受けて、
「自分は椎間板ヘルニアなんだ」
と、気持ちを一気に落ち込ませてしまう人が多いようです。
まず単刀直入に言いますと「その判断はまだ早い」と思います。
まだまだ、日本人の医療知識は低く専門家の話を鵜呑みにしてしまうのが実際のところなのですが、
レントゲンという手段では、椎間板ヘルニアの有無は確認できません。
断言しても良いですが、レントゲンでヘルニア診断を受けた方は
- 「○番と○番の椎間板の間が狭い」
- 「お尻の裏、太腿の裏に突っ張りがある」
- 「ラセーグテストで陽性」
- 「という事は、これは椎間板ヘルニアだね」
という流れになっていると思います。
でもピンと来る人は来ると思います。
ヘルニア診断の根拠が全て状況証拠に過ぎないという事に。ヘルニアの有無は未確認なのです。
これがレントゲン画像によるヘルニア診断の実際です。
症状と原因が一致しきっていない状態での判断は非常に危険です。
本来は不要な手術を受けてしまう危険性もあります。
ですので、レントゲンの段階で「椎間板ヘルニア」だと診断を受けた方は必ず「MRI」による画像診断を追加で受けるようにしてください。
MRIは椎間板組織をしっかりと見ることができますので、本当にヘルニアを起こしているのか否かの確認ができます。
ここまでやって、初めて
「椎間板ヘルニアが生じているか否か」
が把握できるのです。
ただし、椎間板ヘルニアが生じているからといって、それがそのまま、「今の自覚症状」と繋がっているとは限りません。
それについてはまた別の機会にまとめたいと思います。