【最終更新日:2016/07/16】
解剖学36 【第10章:運動器系】 2.全身の骨格
- 全身の骨格は「体幹」「体肢」とに分けられる。
- 体幹の骨格は頭蓋・脊柱・胸部
- 体肢は上肢と下肢に分かれる。
1.脊柱
1.脊柱の構成
- 32~34の椎骨からなる支柱骨格
- C,T,L,S,Oからなる。
- 成人ではSは癒合して1個の仙骨となる。
1.脊柱の機能
- 支持骨格
- 脊髄を収める、脊柱管を持つ
- 椎骨は筋の中継点となる。
2.椎骨の基本形体
3.椎骨の連結
1.椎間円板
- 椎体と椎体を軟骨結合させる。
- 脊椎の長さの25%は椎間円板によるもの。
- 椎間円板の中には繊維輪が、中心部にはゼリー状の髄核が収まっている。
- 髄核の80%は水分で流動性を持つ。
- 髄核が圧力の分配を行う。
- 椎間円板は「椎間板」と呼ばれる事が多い。
2.椎間関節
3.靭帯による連結
- 椎体の前後面には「前・後縦靭帯」が付着する。
- 椎弓の間には黄色靭帯が付着。
- 棘上・棘間靭帯も。
4.脊柱管
5.椎間孔
- 下記二つの切痕が向かい合う
- 椎間円板と椎間関節の間に椎間孔をなす。
- 脊髄神経の通り道
2.各部の椎骨
1.C1~7
- 中位のCは棘が二股に分かれる。
- 肋骨は退化し、横突起に吸収される。
- 棘は椎体の水平後方に出る。
- 横突孔は椎骨動脈の通り道
- 関節面は水平に近い平面となる。
- 脊柱で最も可動性が高い。
- C1,C2,C7は特徴的な椎骨
1.C1:環椎
2.C2:軸椎
- 歯突起がある。
- 項部の筋が集中するので体表からも蝕知できる。
【備考】
2.胸椎:T1-12
- 胸部を作る
- 肋骨は上位の椎体まで付着する
- TはC,Lに比べて可動性が低く、安定する。
3.腰椎:L1-5
- 上半身の全体重を支える為に椎体は太く大きい。
- 椎間円板も厚い。
- 肋骨が退化し、横突起に癒合。肋骨突起となる。
- 椎間関節の可動は胸椎より大きい。
- 屈伸方向の運動性が高い。
- 棘間の隙間は「腰椎穿刺」で活用される。
4.仙骨:S1-5
- 骨盤部の脊柱
- 思春期までは軟骨結合
- 逆三角形の骨
- 脊柱が支えてきた体重を寛骨に受け渡す部位から細くなる。
- 椎骨の太さは「体重を支える」為のもの。
- 腰椎の太さもそう。
- 仙骨上面⇒逆三角形の底辺なので「仙骨底」という。
- 下端の尖った部位を「仙骨尖」という。
- 仙骨角
- 仙骨神経は
- 前:仙骨孔から4対が出る。
- 後:仙骨孔から4対が出る。
- 仙骨外側面は腸骨と関節する耳状面(L字型)
5.尾骨
3.脊柱の湾曲
- C:前弯
- T:後弯
- L:前弯
- S:後弯
- ゆるいS字カーブ
- 一字弯曲:コ゚の字になる。
- 二次弯曲:S字になる。
- TとSに一次弯曲が残る形。
【備考】
- 前弯は後に背筋が発達するので運動性が高い。
- 後弯は「胸郭」「骨盤」等の内臓の保護骨格ができるので運動性は悪い。安定性は高い。